講演

講演について

「ローカル(地方)の時代」の新しい社会システムの姿とは?

1つの時代が終わり、もう1つの時代がはじまろうとしています。

「余裕」を失いはじめている世界。グローバル化が「逆回転」をはじめたかのような世界。世界は今、拡大の時代から、縮小の時代、グローバル化の時代から、ポスト・グローバル化の時代へと突入しはじめています。

「成長の限界」が現実的なものになりつつあり、「資本主義の限界」も指摘されるようになっています。「変革期」であり、「転換点」に差しかかっていることは、多くの人が肌感覚で感じていることでしょう。

では、「次の時代」とは、どのようなものなのでしょうか。そして、技術(テクノロジー)は、どのような役割を果たしていくことになるのでしょうか。

「Think Globally, Act Locally」という言葉がありますが、実際に、解決のための具体的なステップは、「ローカル(地域や地方)」がカギを握っていると思います。縮小の時代に、新しい社会モデルをいち早く実装できるのは、大都市ではなく、自然との距離感のバランスに優れた中小都市になることでしょう。

すでに、いくつかの試みは「ローカル」レベルではじまっています。たとえば、私が生活の拠点としている信州まつもとエリアでは、「贈与経済」をベースとした新しい電子コミュニティ通貨「AC pay」(アルプスシティ・ペイ:ALPSCITY pay)の実証実験をはじめました。

中小水力や地熱などを利用した発電といった再生可能エネルギーの活用についても、都市と自然との距離のバランスが重要です。

公共政策を考える上でも、ビジネスを展開する上でも、個人レベルで「これからの生き方」を考える上でも、今こそ「ローカルの価値」を理解しておくことが求められます。

「あるべき未来」に確信が持てるようになると、「今を変える」ことが可能です。激動の時代に、ただ飲み込まれるだけでなく、必要な変化を「先回り」してしまいましょう。

「Think Globally, Act Locally」。未来は、「ローカル(地方)」にこそあると信じています。


山本 達也(やまもと・たつや)

1975年、東京都生まれ。清泉女子大学地球市民学科教授。日本工学アカデミー人類未来戦略フォーラム委員、日本学術会議 エネルギーと科学技術に関する分科会 エネルギーガバナンス小委員会委員、日本国際問題研究所「安全保障政策のリアリティー・チェック研究会」委員、品川区環境計画等改訂協議会副会長、松本市基本構想2030(松本市総合計画)市民会議座長などを歴任。

慶應義塾大学大学院 政策・メディア研究科 後期博士課程修了。博士(政策・メディア)。専攻は、国際関係論、公共政策論、情報社会論など。

シリア国立アレッポ大学学術交流日本センター 主幹・客員研究員、国際協力機構(JICA)準客員研究員、慶應義塾大学SFC研究所上席所員などを経て現職。

20世紀的な大都市の時代は終わりを遂げようとしており、次の時代に面白い都市は、自然環境と都市文化とのミックスこそが重要との信念から、2012年より生活の拠点を長野県松本市に移す。

松本では、朝文化の提案をするためのプロジェクト(Matsumoto BBC)、「自然環境と都市文化のバランスに優れた街・松本」という都市ブランディングの一環として世界レベルの松本土産を開発するプロジェクト(Alpscity CoffeeおよびBee & Bean Chocolate)、これからの時代に子どもたちが必要な能力を伸ばすことのできる週末マーケットを作るプロジェクト(マツモト・サンデー・マーケット)、松本を中心とした商圏において地元のローカル・ビジネスを支えつつ次世代型の循環経済(circular economy)を創出するための共感コミュニティ通貨(電子決済システム)プロジェクト(ALPSCITY pay)など、数々の地域プロジェクトを手がける。

著書に、『暮らしと世界のリデザイン:成長の限界とその先の未来』(花伝社、2017年)、『革命と騒乱のエジプト:ソーシャルメディアとピーク・オイルの政治学』(慶應義塾大学出版会、2014年)、『多様化する社会と多元化する知:「当たり前」を疑うことで見える世界』(共編著、ナカニシヤ出版、2017年)、『日本政治とカウンター・デモクラシー』(共著、勁草書房、2017年)、『日本の政策課題』(共著、八千代出版、2016年)など多数。


<過去の講演例>

  • 「『松本市基本構想2030』を解剖しつつ大転換期における地方都市の未来を考える:New Localをデザインするための設計思想とテクノロジー」(日本青年会議所北陸信越地区協議会第63回地区フォーラムin松本、まつもと市民芸術館:松本、2021年7月10日)
  • 「コミュニティ通貨を活用したローカル経済の活性化」(Zoom開催、2021年1月25日)
  • 「贈るように払おう:共感コミュニティ通貨AC pay幕開けトーク」(Zoom開催、2021年1月20日)
  • 「ポスト・コロナのVUCA時代に向けた松本の方向性:定常経済を前提とした自律的で自立した地方都市モデルの探究」(松本市役所:松本、2020年8月3日)。
  • 「『成長の限界』とその先の未来:イージー・オイル時代の終焉と新しい文明の興隆」(市民科学研究室・市民科学講座Bコース、光塾COMMON CONTACT並木町:東京、2018年7月8日)
  • 「クリエイティブな人たちは、なぜ信州を目指すのか:東京だけでは完結しない時代」(『ジジの合鍵』出版記念トークイベント、GNU:松本、2018年9月24日)
  • 「激動の時代の『その先の社会』を大胆に予測する』(集まれ!エネルギーの新時代、さわかみホールディングス:東京、2018年10月12日)
  • 「どうなっているの?世界のエネルギー」(持続可能な社会を!、城沼公民館:館林、2018年3月4日)
  • 「縮小していく社会をどう生きるか:イージーオイル時代の終わりを迎えて」(日比谷カレッジ、日比谷図書館:東京、2017年11月25日)
  • 「世界、日本、地方都市:予測不能時代の歩き方」(本屋B&B:東京、2017年5月25日)
  • 「『街歩き』の視点から見た21世紀の都市論とMatsumoto」(スーパープレゼンテーション松本、銀座NAGANO:東京、2016年7月4日)
  • 「なぜ、今、世界は朝型にシフトしはじめているのか?」(まちの教室、amijok:松本、2015年6月27日)
  • 「僕らは、どんな将来をイメージするべきなのだろうか?」(Matsumoto BBC、amijok:松本、2015年10月25日)
  • 「これからの働き方と求められる能力を考える」(Future Works読書会、塩尻えんぱーく:塩尻、2015年11月8日)

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